聖書箇所 マタイの福音書25:112

 

25:1 そこで、天の御国は、たとえて言えば、それぞれがともしびを持って、花婿を出迎える十人の娘のようです。

25:2 そのうち五人は愚かで、五人は賢かった。

25:3 愚かな娘たちは、ともしびは持っていたが、油を用意しておかなかった。

25:4 賢い娘たちは、自分のともしびといっしょに、入れ物に油を入れて持っていた。

25:5 花婿が来るのが遅れたので、みな、うとうとして眠り始めた。

25:6 ところが、夜中になって、『そら、花婿だ。迎えに出よ。』と叫ぶ声がした。

25:7 娘たちは、みな起きて、自分のともしびを整えた。

25:8 ところが愚かな娘たちは、賢い娘たちに言った。『油を少し私たちに分けてください。私たちのともしびは消えそうです。』

25:9 しかし、賢い娘たちは答えて言った。『いいえ、あなたがたに分けてあげるにはとうてい足りません。それよりも店に行って、自分のをお買いなさい。』

25:10 そこで、買いに行くと、その間に花婿が来た。用意のできていた娘たちは、彼といっしょに婚礼の祝宴に行き、戸がしめられた。

25:11 そのあとで、ほかの娘たちも来て、『ご主人さま、ご主人さま。あけてください。』と言った。

25:12 しかし、彼は答えて、『確かなところ、私はあなたがたを知りません。』と言った。

 

「キリストの花嫁になるために」というテーマで、みことばに沿ってみていきたいと思います。

 

皆さまもご存知のようにクリスチャンは男女問わず、後の世においてキリストの花嫁になるように召されております。そして今回の箇所では、まさしくそのことを言われております。ただし、クリスチャンの皆が皆、キリストの花嫁になれるのか?と言うと、そうではないということを言われています。昨今、クリスチャンと名が付けば天の御国は確定、なんていう風潮があるかもしれませんが、しかし今回の箇所を通して、イエスさまの花嫁になり損ねてしまうクリスチャンについても言われておりますので、学びをしていきたいと思います。

 

冒頭のみことばは、将来花婿となるイエスさまがおっしゃったことです。「十人の娘」とは、クリスチャンのことです。2節にありますように、五人は愚かな娘で、五人は賢い娘でした。そして10節~12節において、それぞれのクリスチャンの結末が述べられていますが、賢い花嫁はキリストに迎えられて、天の御国に入りました。しかし一方、愚かな娘はキリストの花嫁になることができませんでした。これは、天の御国に入ることを失敗したパターンであります。では、成功した賢い花嫁と失敗した愚かな花嫁の特徴について説明しながら、どうすれば御国に入れるのか?について、神さまからこうかなぁ?ということを示されましたので話したいと思います。

 

両者に共通点があります。それは「ともしび」を持っていたことです。「ともしび」とは、恐らく真理のみことばのことを言われていると思います。ですからこのことを通しても、十人の娘は神さまを知らないノンクリスチャンではなく、クリスチャンだということが理解できるかと思います。基本的にノンクリスチャンは聖書を読まないので、真理のみことばとはおおよそ無縁ですが、しかしクリスチャンは聖書を読みますので真理に触れますよね?ゆえにクリスチャンのことを扱った内容だということが分かります。

 

それで、「ともしび」(真理のみことば)を持っていること、つまり聖書を読み、真理を知っていることは素晴らしいことですし、とても尊いことであります。けれども愚かな娘のパターンを通して理解できることは、それだけではキリストの花嫁にはなれない、ということです。なぜでしょうか?3節にありますように、「油」を用意していなかったからです。「油」とは、「聖霊の油」に通じます。一方、賢い娘は、「油」を用意していました。この差が、永遠の区分をもたらしたのです。つまり、「ともしび」だけでは御国に入るのは厳しい、ということなのであります。このことから、御国に入るには「油」が必要だ、ということがお分かりになりますよね?今さらではありますが・・・「油」とはサラダオイルやオリーブオイルのことではなく・・・「聖霊の油」のことを言われております。ですから、キリストの花嫁になるためには、「ともしび」すなわち「真理のみことば」と共に「聖霊の油」を用意しなければいけません。そうするなら、賢い娘と見なしていただき、天の御国に入ることができるのです。今回の「ともしび」と「油」に関することが、旧約聖書にも出てきますのでその箇所を紹介して終わりにしたいと思います。

 

参照 出エジプト記27:20

27:20 あなたはイスラエル人に命じて、燈火用に上質の純粋なオリーブ油を持って来させ、ともしびを絶えずともしておかなければならない。

 

簡単に説明します。下線を引かせていただきましたが、ここでも、「純粋なオリーブ油」(聖霊の油)と「ともしび」がセットで書かれています。また、「イスラエル人」とは、新約時代のクリスチャンのことを言われています。そして、「命じて」とありますように、このふたつを用意することは神さまから命令なのです。ゆえにとても大事だということが理解できると思います。ですからぜひ、ともしび&油(聖霊の油)を用意していきたいと思います。そして後の世おいて、キリストの花嫁として迎えられていきたいと思います。